さぁ、ここでは難易度が高い「コートのお洗濯」について・・・
シーズンを通して着ていると様々な汚れや臭いが気になってきます。
「いつもはクリーニングに出すんだけど、普段使いの分だけは、できれば自宅で・・・」とお悩みの方に「コートのお洗濯」について解説いたしますね?
まずは、ご家庭でコートを洗濯するリスクを3つ。
①全体的な形崩れ
②縮んでゴワつき、風合いも悪化
③脱水時についたシワがとれない
基本的に、コートはクリーニング店に出すのが安全ですが、素材によっては自宅で洗濯できます。
ただ、デリケートで、素材の種類も多いので、しっかり手順を追う必要があります。
それでは、以下の順にご説明いたします。
①準備
・洗濯表示をチェック
・色落ちをチェック
②洗濯
・汚れ・シミの前処理
・洗濯機で洗う
③乾燥
・つり干し
・平干し
④アイロンがけ/収納
①準備
・洗濯表示をチェック
コートには、トレンチやダッフル、ウール、ダウンなど、多くの種類があります。
まずは、「洗濯表示」を見て、洗濯できるか判断します。
洗濯機使用可:以下の表示があれは大丈夫。
液温は40℃を限度とし、洗濯機で洗濯できる
液温は40℃を限度とし、弱い洗濯機で洗濯できる
液温は40℃を限度とし、非常に弱い洗濯機で洗濯できる
洗濯機使用不可:以下の表示になっている場合は、洗濯機では形崩れや破損のリスクがありますが、「手洗いができる」表示の場合は、優しく手洗いすることが可能です。
液温は40℃を限度とし、手洗いができる
家庭での洗濯禁止
・色落ちをチェックする
自宅での洗濯OKでも、素材によっては色落ちしてしまう可能性もあります。
洗う前に次の手順でチェックしてみましょう。
洗濯したいコートの目立たない部分に、hinata洗剤を少しだけたらします。
1分後、洗剤をたらした部分に白い布を軽く押し当てて、優しくもみます。
白い布に色が移っていなければ、洗ってもOKです。
②洗濯
目立った汚れやシミがある場合には、前処理をしておくと汚れが落ちやすくなります。
前処理の方法は簡単。おしゃれ着用洗剤の原液を、コートの汚れ部分に少量なじませておけばOKです。
・汚れ・シミの前処理
目立った汚れやシミがある場合には、前処理をしておくと汚れが落ちやすくなります。
hinata洗剤を、コートの汚れ部分に少量なじませておきましょう。
・洗濯機で洗う
洗濯機の設定は「ドライコース」「手洗いコース」などの弱水流コースを選択。
コートへのダメージは、最小限に抑えられます。
コートが入る大きめの洗濯ネットを準備
コートから取り外せる装飾品(トレンチコートのベルト、モッズコートのファーなど)はすべて取り外します。
ファスナーやボタンは基本的に閉めますが、コートの前身頃と後ろ身頃で生地の大きさが異なる場合は、開けたままで大丈夫です。ボタンを閉じて洗うと形崩れすることがあります。
コートの形を整えて、コートを二つ折り、三つ折りにし、洗濯ネットに入れます。
洗濯ネットに余裕があると中でコートがずれてダメージの原因となるので、洗濯ネットのぴったりサイズに折ることが大事。
生地が傷まないように常温の水(40℃以下)を使用。
洗濯機で「ドライコース」「手洗いコース」などの弱水流コースを選びます。
可能であれば、脱水時間を1分程度と短めに設定。
規定量のhinata洗剤を投入。
洗濯ネットに入れたコートを洗濯機に入れて、スタートボタンを押します。
※コートの洗濯表示に「ぬれつり干し・ぬれ平干しがよい」と記載がある場合は、洗濯機での脱水は避けましょう。
ぬれつり干しがよい
日陰のぬれつれ干しがよい
ぬれひら干しがよい
日陰のぬれ平干しがよい
ダウンコート、レインコートの脱水時の注意点
ダウンコートやレインコートの生地は、水を通しにくい素材です。そのため脱水するときに、洗濯機がエラーを起こして止まってしまうことがあります。
ダウンコートの場合、脱水前にコートの水分をなるべく抜いておくことが肝心。
洗濯機からダウンコートを取り出して、手で押し絞ったり、タオルドライがお勧めです。
レインコートの場合も生地が薄いので、タオルドライでOKです。
③乾燥
洗濯後、シワや形崩れを防ぐためにすぐに洗濯機から取り出します。
干し方は、素材によって異なります。
洗濯表示に従いましょう。
・つり干し
以下表示の場合は、ハンガーにかけて干す「つり干し」です。
つり干しがよい
日陰のつれ干しがよい
ぬれつり干しがよい
日陰のぬれつり平干しがよい
形崩れしないように、厚みのあるハンガーを使用しましょう。
・平干し
以下の表示の場合は、ハンガーを使って干すと肩にハンガーの跡がついたり、袖や裾が伸びてしまう恐れがあるため、必ず「平干し」を行います。
「平干しネット」を使用するのがベストですが、ない場合は床にバスタオルを敷いて干す方法もあります。
いずれの場合も、窓などを開けて、風通しをよくすることが大切です。
④アイロンがけ/収納
トレンチなど、薄手のコートの場合、洗濯後のシワが目立つため、アイロンがけが必要な場合があります。
その際も、やはり「洗濯表示」を見て、適切な設定温度を確認しましょう。
高温200℃まで
高温150℃まで
高温110℃まで
スチームアイロンを使用した場合の手順
・コートをハンガーにかける。
・コートの端を軽く引っ張り、スチームアイロンを生地に直接当てて滑らすように(洗濯表示で低温の場合は直接当てずに、1cm程度浮かせて)スチームを当てる。
・コートの後ろ側は、肩部分から裾にかけて順番に、下の部分は裾を引っ張ってピンと張りながらスチームアイロンを当てていく。
・コートの前側は、ボタンがある場合一番上のボタンを閉めて、肩部分から裾にかけて順番にスチームアイロンを当てます。
・ボタンやファスナーは高温で破損してしまう恐れがあるので、避けてアイロンがけをします。
アイロンNGの場合は、浴室に吊るしておく
アイロン仕上げ禁止
入浴後に湿気がある浴室にコートを吊るしておくと、細かいシワを伸ばすことができます。
形崩れを防ぐためにも、ハンガーにかけて収納します。
ハンガーは、厚みがあってコートの肩幅と合うサイズのものを選びましょう。
以上、コートのお洗濯についての解説でしたが、襟元や袖についているリアルファーやフェイクファーの他、様々な付属品のお手入れが、それぞれ必要な場合もあります。
ここでご紹介したのは、ほんの一部についてのお洗濯方法にすぎませんので、お持ちのコートについて、少しでも不明な点がありましたら、是非お近くのクリーニング店にお問い合わせください。